鹿の舟のいま

大寒

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冬は寒く、底冷えが厳しい奈良盆地。

 

 

全国的に寒波が押し寄せた先週末には、奈良町でも雪が舞っていました。

 

盆地は地形上、山を越えた空気が下降してくる際に温度が上がり乾いていきます。

 

空気が乾いていることで他の地形と比べると雨や雪が少なく、

うっすらと雪を被った庭の景色はとても珍しいため

どこか幻想的な雰囲気に包まれていました。

 

 

最近では早朝に霜が降りている日が多く、水面には氷が張っています。

霜は空気中の水蒸気が水にならずに、

一気に氷の結晶になることでできています。

 

空高くでできた氷の結晶は雪になり、地上に舞い降りてきますが、

地上でできた氷の結晶は霜になり、いつもの風景が優しい白さで包まれます。

 

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明日1月20日は二十四節季のなかで大寒にあたります。

大寒とは1年で最も寒い日とされています。

 

小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はその真ん中にあたります。

 

武道では、この頃に寒稽古などの寒さを活かした行事が行われます。

 

また、大寒の朝の水は「寒の水」といわれ、1年間腐らないとされています。

 

寒気を利用した食べ物である酒、味噌、寒天などを仕込むのに

最も良いとされています。

 

 

冷え込みが激しくなると外に出るのを渋る方もおられるかもしれませんが、

[鹿の舟]では、庭の草木が可愛らしい花や蕾をつけ、

私たちの目を楽しませてくれています。

 

冬から春にかけて可愛らしい花を咲かせる十月桜。

白い花が可憐な白侘助(しろわびすけ)椿。

赤い実が華やかな(もち)の木。

甘く香しい匂いの蝋梅(ろうばい)。

 

 

皆さまも、奈良町散策の際はあたたかくして、冬の風景をお楽しみください。

 

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