鹿の舟のいま

葛(くず)

長く厳しい暑さの続いた夏から解放され、お彼岸も過ぎ、

急に秋らしくなりましたが、みなさまお元気でしょうか。

今日は葛のお話にしようと思います。

葛は日常生活の至る所で目にする、繁茂力の強い植物ですが、

その葉の下で、暑い夏の真っ盛りにきれいな花が咲いていたのを

ご覧になられましたでしょうか。

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葛の花は万葉集の中でも詠まれていて、秋の七草として知られています。

その色は目に鮮やかで、

甘い香りでも私たちを楽しませてくれます。

また、漢方やハーブティーとしても用いられています。


葛は花だけでなく、葉・茎・根すべてが利用できる貴重な植物で、

古来から人の暮らしと共にあります。


茎からは強い繊維を取り出して、日本3大古布の葛布が作られます。

軽くて丈夫、透明感と光沢が美しい自然素材の織物です。


根は漢方薬、葛根湯にも使用されているのはご存じの
方も多いのではないでしょうか


同じく、葛の根から作られる吉野本葛は

奈良県吉野地方周辺地域で手間ひまをかけて作られた葛でんぷんの事で、

添加物を一切含まない、奈良の伝統食材です。

葛の根1kgから100gしか取れない大変貴重なものです。


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滋養に富み、体内に吸収されやすく、体を温める効果のある吉野本葛ですが、

気分をも落ち着かせてくれます。

また、他の澱粉にはない、なめらかな口あたりや上品な透明感と艶が特長です。


奈良に来て頂いたら召し上がっていただきたいものの1つです。


奈良町には本格的な吉野本葛を楽しめる甘味処がございます。

観光案内所の繭にてご案内させていただきますので、
お気軽にお問い合わせください。


また、鹿の舟 竈では吉野本葛をお取り扱いしております。

大事な方への贈り物にもどうぞ。


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温かい物が嬉しいこれからの季節にいかがでしょうか。

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